Leqtique(レクティーク) CLHDについてレビューします。
僕はこのエフェクターを5年ほど使用していますが、非常に面白いエフェクターだなって思います。
主な用途としては以下の通りです。
まさに、多彩な使い方が可能な1台。
この記事では、Leqtique CLHDの特徴やメリット、競合製品との比較などを掘り下げていきます。
さらに、実際の使用感や経験に基づいたレビューを通して、CLHDの使い方・メリットデメリットを解説します。
Leqtique CLHD
目次
Leqtique CLHDの特徴・外観
『CLHD』はShun Nokia氏が手掛けてきたLeqtique(レクティーク)というブランドから発売されていた歪みエフェクターです。
CLHDは、『Caeruleum Light drive High Definition』です。上の画像の右側のエフェクターです。直訳で『青い高解像度ドライブ』おしゃれですね。
見ての通り、青くてかっこいいペダルになっています。
コントロールは、Gain、Volume、Definitionの3つ。
CLHDのDefinitionノブは、音の輪郭や質感を微調整することができる重要なコントロールです。
このノブを左に回すと、原音の特徴がそのまま保持され、音の輪郭がはっきりとし、解像度が高まります。
一方、ノブを右に回すと、音が丸くなり、滑らかで柔らかい質感が増します。
Definitionノブの操作は非常に細かく、ユーザーが好みのサウンドを容易に作り出すことができます。
このコントロールは、ギターのトーンや演奏スタイルに応じて適切に調整されることで、CLHDの音色の特徴を最大限に活かすことができます。
どんなサウンドなのかは以下の動画が参考になると思います。
CLHDのサウンドの特徴
CLHDのサウンドの特徴をまとめるとこんな感じです。
1つずつ解説します。
高い解像度
CLHDは、オーディオグレードの部品や30V昇圧回路を採用しており、音の解像度が非常に高いです。
これにより、ギターの微妙なニュアンスや表現力が豊かに再現されます。
例えば、フィンガーピッキングやタッピング、微妙なピッキングノイズなどもクリアに表現されます。
透明感のあるブースト
CLHDは、原音を損なうことなく透明感のあるクリーンブースターとして使えます。
原音をそのまま活かしつつ、サウンドにパンチを加えることができます。
自分の演奏スタイルやギターのトーンをそのまま活かしながら、音量や存在感を出すことができます。
上質なコンプレッション感
CLHDのサウンドには独特のコンプレッション感があります。
コンプレッション感といっても。音が均一に圧縮されるわけではなく、アタックの強さやピッキングに応じた自然なサウンドです。
このコンプレッションは、リードフレーズやアタックの強い音をしっかりと前に押し出してくれます。
幅広いサウンドメイク
CLHDは、DefinitionノブやGainコントロールを活用することで、幅広い音質の調整が可能です。
Definitionノブは、音の輪郭や質感を微調整することができ、好みのサウンドにカスタマイズするのに役立ちます。
また、Gainコントロールは、歪みの程度やドライブ感を調整し、ギタリストが求めるサウンドに近づけることができます。
CLHDは、演奏者の出したいニュアンスを崩すことなく、多様な演奏スタイルや音楽ジャンルに対応できる優秀なペダルです。
Leqtique CLHDのメリット・いいところ
5年間、『CLHD』を使ってみて感じたメリットやいいところを紹介します。
幅広い用途
CLHDはブースター、プリアンプ、バッファー、オーバードライブとして様々な用途に使えます。
- クリーンブースター:
- DefinitionとGainを0%にしてボリュームを上げることで、超HiFiオペアンプを活用した超解像度、透明度のブースターとして機能します。
- 原音に倍音が付加され、必要な場合はDefinitionを調整して自然で原音に近いサウンドを得ることができます。
- ゲインブースター:
- Gainコントロールを上げながらDefinitionを50%以上に回すと、Vintage 1N270由来のスムースなコンプレッションとナチュラルなハイエンドのカットが得られます。
- ドライブペダルの前後段で使用することで、異なる効果を試すことができます。
- バッファー・プリアンプ:
- Gain=0、Volume=原音に近い50%前後で設定し、Definitionコントロールで音を調整します。
- シグナルはローインピーダンス化されます。
- ローゲインオーバードライブ:
- VolumeとGainで基本的な音のベースを作り、Definitionコントロールで音のキャラクターを調整します。
- 0%から100%までの範囲で歯切れのいいカッティングからスムースなサウンドまで表現できます。
どの設定でもギターのボリュームやピッキングに敏感に反応してくれます。
高い解像度
CLHDは音の解像度を上げてくれます。
なんというか、倍音が綺麗に聞こえる感じですね。
また、Definitionコントロールを使用することで、音の輪郭や質感を微調整できます。
細かいニュアンスや個々の音の詳細まで確認できる、クリアで明瞭なサウンドが出せます。
クリーンから歪みまでの幅広い音色
CLHDはクリーンから歪みまで妥協がありません。
ゲインやDefinitionの調整により、ハイファイなサウンドからローファイな質感まで、さまざまな音色を表現できます。
自分の好みや演奏スタイルに合わせて、多彩な音楽表現を楽しむことができます。
他の歪みペダルとの相性がいい
CLHDは他の歪みペダルとの相性が良好です。
歪みの前後に接続することで、他のペダルとの組み合わせにより、さらに多彩なサウンドを実現できます。
僕の場合は、同じLeqtiqueのRedemptionistに繋げて使っています。
単体で使う時よりも、キラキラ感のある独特でかっこいい歪みサウンドを出せます。
Redemptionistについては以下の記事で解説していますので、気になった方はぜひ参考にして下さい。
Leqtique CLHDのデメリット・気になるところ
CLHDのデメリット・気になるところもあります。
好みが分かれるペダル
CLHDはとっても個性的なので、好みが分かれると思います。
また、CLHDはどの帯域も削ることがないため、歪ませる際にボワつきやバリッとした独特なサウンド感があります。
『これがいい!』という人と『これがなんだかなぁ』という人に好みが分かれると思います。
そういった意味では、ある人にとっては使いにくいペダルかもしれません。
そもそも入手できない
新品がない・・・。というか、中古もなかなか出回ってません。
メルカリとかだと時々あるので定期的にチェックが必要です。
1台ずつハンドメイドしているので仕方がないですが、気になったらとりあえず買ってみるのもいいと思います。
Leqtique CLHDの競合製品との比較
Leqtique CLHDはクリーンブースターからオーバードライブまで使えるペダルです。
そういった意味では、以下のペダルが競合になると思います。
MXR / Micro Amp
MXR Micro Ampは、クリーンブーストペダルの1つです。
コントロールが1つのシンプルな操作感でまさに”クリーンブースター”です。
CLHDと比較すると、サウンドの解像度や調整の幅はCLHDのほうが自由度が高いです。
Xotic / EP Booster
Xotic EP Boosterは、クリーンブーストペダルの中でも非常に人気があります。
往年の名機「エコープレックス」を再現したブースター/プリアンプとして有名ですね。
サウンドに少し歪みを加えるため、完全な「クリーンブースター」ではありません。しかし、音に張りと艶を与え、サウンドを太く煌びやかにすることができます。
CLHDと比較すると、Xotic EP Boosterはシンプルながら効果的なクリーンブーストを提供しますが、CLHDのような高解像度や幅広いサウンド調整機能は持ち合わせていません。
Vemuramu/Jan Ray
Vemuram Jan Rayは、クリーンブーストやオーバードライブとして使える万能なペダルです。アコースティックギターにも適しています。
CLHDと比較すると、Vemuram Jan Rayはクリーンブーストだけでなくオーバードライブとしても使える点が特徴です。ただし、CLHDの高解像度やサウンド調整機能と比較すると、Jan Rayにはない自由度があります。
Leqtique CLHDのレビュー:まとめ
CLHDについてレビューしてきました。
CLHDは非常に多目的なエフェクターであり、プリアンプ、クリーンブースター、歪みペダルなど、さまざまな用途に使えることが特徴です。
特に、音の解像度が高く、倍音が綺麗に出て、幅広い音色を持つため、多様な演奏シーンやジャンルで活躍します。
5年以上使ってきましたが、CLHDは高解像度でクリーンなサウンドから歪みまで幅広くカバーする、多目的で信頼性の高いエフェクターです。
Leqtique CLHD